日本刀を作り上げていく上で、日本刀自体を製作していく技術とともに欠かせない技術のひとつが、“たたら製鉄”もしくは“たたら吹き”という技術だと言ってよいでしょう。
“たたら製鉄”とは、日本で古くから比較的近代までの長い期間に使われ、発展し続けていた製鉄方法となっています。
古くから存在している技術の為、「たたら製鉄は、いつ生まれた技術なのか」、「たたら製鉄の起源はどんなものにあるのか」などといったような点においては、現在でも詳しく分かっていない部分もあるようです。
ですが近代の初期頃までの期間の日本においては、製鉄のほとんどを“たたら製鉄”に頼っていたのは紛れもない事実であり、かつての日本では『製鉄技術=たたら製鉄』という認識であったと言っても過言ではありません。

鉄は基本的にそのまま採掘されるわけではなく、“鉄鉱石”という鉄を含んだ鉱石の形で掘り出されたり、“砂鉄”として山や河川などに堆積しているものを集めたりする形となっています。
“鉄鉱石”や“砂鉄”などは、純粋な鉄ではなく、鉄にさまざまな物質が化合した状態の化合物となっています。
その中には不純物が多すぎるため、そのままでは日本刀などの材料として使えるような状況ではありません。

そこで活躍するのが“たたら製鉄”です。
“たたら製鉄”は、原料となる“鉄鉱石”や“砂鉄”などを、“鑪(たたら)”と呼ばれている鞴(ふいご)を使って製錬する技術となっています。

なお“たたら”の語源にも、いくつかの説が存在しています。
そして使われている漢字としては、『鑪』、『多々良』、『踏鞴』、『蹈鞴』など、ケースによってさまざまな表記がなされているようです。